偏食の子どもに「おいしいよ!」が逆効果なワケ…好き嫌いを悪化させる親のNG行動とは?偏食を改善する上で、どんなときでも大事なのが、「子どもを騙さないこと」(写真はイメージです) Photo:PIXTA

食べない子専門のカウンセラーとして、多くのお父さんお母さんの悩みを解消してきた山口健太さんは、「子どもが食べ物を欲しがるのは栄養が足りていないせい」→「好きなものを食べさせて栄養を補給させなきゃ」と考えるのは間違いだといいます。たとえ満腹だったとしても、“デザートは別腹”のように好きなものなら食べられてしまうのが人間です。一方で、好きなもの以外はある程度お腹が空いていないと、口に入れようとはしません。これが続くと、好きなものだけ食べて、他のものを食べないことにつながり、偏食も固定化してしまうことに……。山口さんの著書『子どもも親もラクになる 偏食の教科書』(青春出版社)から、偏食を改善する大きなヒントをご紹介します。

まずは好きな食べ物の量を減らす

 まず、「食べ物を欲しがるのは栄養が足りていないからではない」ことを踏まえた上で、とても大切なのは「好きな食べ物の量を減らす」ことです。

 食べられるものを増やすためには「今食べているものを減らすこと」が欠かせません。

 特に、偏食の子の場合、ご飯・パン・芋などの炭水化物類や、お菓子・ジュースなど、少量でも高カロリーなものを好む傾向にあります。高カロリーな食品や脂質・糖質が多い食品を食べると、脳では報酬系のホルモンが生まれ、満足感を得られるため、他のものを食べる気持ちが起きにくくなります。