中国では日本の化粧品やポップカルチャーが長年にわたり人気を集めてきたが、日本株はそれほどでもなかった。だが潮流は変わり始めている。中国の個人投資家が国内市場の低迷を受けて日本株に殺到しているという事実は時代の変化の兆しであると同時に、なぜ日本株全般が急速に好調へと転じたかを説明するのにも役立ちそうだ。中国に多額の資金を投じてきた外国人投資家は、国際分散投資において別の投資先を探している。中国資本も海外に目を向けている。この点では、日本は米国と比べ割安である上、政治・規制面でのリスクが比較的小さいといえるだろう。日経平均株価は年初から9%上昇し、1989年に記録した史上最高値をわずか6%下回る水準にまで達した。一方、上海と深センに上場する主要銘柄で構成されるCSI300指数は年明けから6%下落。アリババやテンセントといった中国のハイテク大手を構成銘柄に含む香港のハンセン指数はさらに低迷し、年初来で12%安となっている。
中国を見切る投資家、日本株に殺到
中国のCSI300指数が年初来6%下落する一方、日経平均は9%上昇
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