相場の二極化が進む不動産市場、2024年には何が起こるのか? 7回にわたって連載してきた不動産インサイダー新年座談会の最終回では、24年の不動産相場をメンバーが大胆に予測する。(聞き手/ダイヤモンド編集部 鈴木洋子)
全宅ツイのグル @emoyino
都心の不動産を中心に扱うブローカー
どエンド君 @mikumo_hk
専業の不動産投資家(大家さん)
かずお君 @Kazuo57
3坪の飲み屋から千坪の老人ホームまで作る有活ブローカー
あくのふどうさん @yellowsheep
渋谷の不動産ブローカー
はとようすけ @jounetu2sen
宅地建物取引士(2024年結婚予定)
すんで埼玉 @sunde_saitama
埼玉を中心に不動産売買仲介。それぞれの荒川を越えろ
みっく・まーさー @Mick_Mercer
外資不動産ファンド屋さん。すみふLover
c ファンド業界の末端で頑張るおばギャル
「そろそろ死んじゃう業者も出てくる市況では
大手仲介も軒並み転売に手を出してるの、どうかと思う」
――2024年の不動産相場、どうなるでしょうか?
かずお君(かずお) カオス! 難しい年! アセットや立地によって相当勝ち負けが分かれる! なんか普通の中古区分が上がり続ける感じはしない。DINKSの予算限界ラインまで価格が上昇してきた。
すんで埼玉(すんで) 二極化ですねえ。評価される物件やエリアはますます評価される。そうじゃないのは、それなりに収まると思います。あんまりマクロでざっくり語らずに、場合分けして話す必要があるなと感じます。例えば川口駅徒歩10分以内の優良物件は下がらず、ちょっと駅遠の特徴が少ない物件が高く売れることはない、みたいな。
はとさん(はと) 今年はそろそろお星さまになる業者も増えてくると思います。市況がピーク超えて市況後退かなー。このまま右肩上がりという予想はできないですね…。都心部や人気駅の駅近はまだ価格の伸び代があると思いますが、郊外や駅遠い物件はコロナ前の水準に落ち着くと思います。昨年の動きと同じで、成約価格上昇、成約件数減。新築戸建ては引き続き厳しい。
中古マンションは、タワマンだけは別ジャンルで売れ行き好調。その他の中古マンションは、売るにも買うにも今年以上に周辺の販売事例を参考に価格を見たほうがいいかも。買取業者の査定はかなり厳しい見方になっているので。
地方は、土地や建物は金額は上がるけど収入が増えてないので、需要が死んでます。上がる要素があまりにも少ない。地方の仲介業者、これからどんどん減ると思います。
かずお 新築好立地はまだ上がる。でも中途半端な立地でスッ高値で出すやつはシコる(売れ残る)。あとクソアパート投資は滅びてほしい。
はと でも、自分的には市況落ち着いてほしい。あと(1)再販業者が多すぎる。昔は区分再販なんて10社ぐらいしかいなかったのに、いまじゃ住友以外は大手財閥系仲介も全社が再販やる始末。多すぎますよ。
どエンド君(どエンド) さすがにもうここから不動産市況が上がることはないけど、1~2年くらいは持ちこたえそうな気がする。
すんで 総じて言えば下がらない、横ばい。だけど上と下の差がやや開いた横ばいなんじゃないかなと思います。埼玉のような日本人実需に支えられているエリアは、ろうばい売りはないと思います。「ステキ!」って物件はより評価され、「うーん」って物件はうーんで終わると思います。
――ファンドチームとプロチームの今年の市況の見立てはどうですか。