捨てるべき「プライド」と
守るべき「プライド」は違う

 成果を出している人は何事にも動じず、堂々としているように思うかもしれませんが、そんなことはありません。

 以前、ある業界で有名なトップセールスの方と話す機会がありましたが、その方の目標が達成できないことへのビビり方は半端ありませんでした。

「あなたくらいの方ですから、そんなに怖がらなくてもいいじゃないですか」と言うと、「いやいや、でもそのビビりが自分の原動力になっていますから」とおっしゃっていました。

 成果が出ない人も、成果を出している人も、同じように成果に対する恐怖はあります。「成果が上げられなかったらどうしよう」とビビるのは同じですが、そのあとの行動が違います。何が違うのか?

 成果を出している人は悩みません。打開策を考え、行動します。

 では、その原動力はなんでしょう?

 それは「プライド」です。

 成果を出している人は、「このままではイヤだ」「自分自身やこの状況に、負けたくはない」というプライドがあります。だから、そのために解決策を考え、動きます。

 一方で、成果が出ない人にもプライドがあります。それは「人にダメなやつと思われたくない」というプライドです。「誰かに質問して『こんなこともわからないの?』と言われたらどうしよう。恥ずかしいから黙ってひとりで頑張ろう」と、他人に頼ることもできないから、どんどん内側にこもってしまうのです。

 目標が達成できるかどうか、誰でも怖くてたまりません。でも、そこから逃げず、その恐れをバネにすることを考えていきましょう。