「だいたいわかった」に近づける

 把握可能感は、自分の抱えている問題を、何が原因で起きているのか、そして今後どのようになっていくのかが、「ある程度理解できている」あるいは「納得のいく説明がつけられる」という感覚ともいえます。

 したがって、「準備すること」は把握可能感を高めることにつながります。

『「なんとかなる」と思えるレッスン 首尾一貫感覚で心に余裕をつくる』P.81より転載『「なんとかなる」と思えるレッスン 首尾一貫感覚で心に余裕をつくる』P.81より転載(イラスト:kikii クリモト)

 未来の出来事について、「未知」であれば恐怖を感じることもあるでしょう。得体の知れないものを恐れるのは自然なことです。漠然とした不安にも駆られます。

 しかし、未知のものであっても、それについて、自分なりに「説明がつく」「だいたい予測がつく」と思えれば、把握可能感へとつながります。この「説明がつく」「予測がつく」ためにも、調べる、準備することが大切です。

 初めてのクライアントに対するプレゼンでは、どのような展開になるかわかりません。けれども、クライアントについて調べたり、自分の今までの経験からうまくいったことを確認したり、本やウェブなどでプレゼンがうまくいった人の例を学んだりして準備していくと、不安が減っていくと思いませんか。それは、「把握可能感」が高まっていくからです。

 自分自身の中で「だいたいわかった」と納得するまで、「これくらいやれば、まあうまくいくだろう」と思えるまで事前に調べること、準備すること。これが把握可能感を高めることにつながります。