国内でドローンによる配送実験が予定されている。今回は牛丼を運ぶとのことで、最新テクノロジーながら、どこか牧歌的な雰囲気を感じさせる実験である。今はまだ実験段階ではあるが、今後国内での実装を夢見る人も多いのではないか。足もとで、ドローン活用はどのくらい進んでいるのか。(フリーライター 武藤弘樹)
興味を持って見守られる
ドローンが牛丼を運ぶ実証実験
3月下旬、福島県南相馬市ですき家の牛丼をドローンが自動配送する実証実験が予定されている。昨年9月には石川県小松市において、吉野家も店舗から郊外へ牛丼を届けるドローン配送の実証実験を実施しており、牛丼各社のドローン活用への熱は高まっている。
国内ではこれまでに何度かドローンによる配送の実験が行われているが、牛丼は運ばれるものが身近で親しみ深いため、「冷めないか」「つゆだくだと汁が空から降ってくるのか」「カラスに襲われるのでは」と特に注目が集まっているようである。
【参考】福島民友新聞
https://www.minyu-net.com/news/news/FM20240216-838446.php
この実験で予定されている配送先は2カ所で、地図で確認したところそれぞれ車で2分(道路上の距離1.3km)、4分(同2.8km)と近場である。あくまで試金石であり、こうした実証実験はドローンの実用性の検証や課題を発見すると同時に、実験の実施それ自体が近隣住民の理解を促進する効果もある。
ドローンは今後活用が期待されている分野である。インプレス総合研究所の調査報告書によれば、ドローンビジネスの市場規模は2022年度3086億円から、2028年度で9340億円という成長が見込まれている。
【参考】インプレス総合研究所
https://research.impress.co.jp/report/list/drone/501642