メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか?ダイヤモンド編集部の独自調査を初公開。特集『倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング』の#46では、第23弾として、長野県の金融機関を取り上げる。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
長野県でメイン先企業を最も倒産させてきた銀行は?
八十二銀行、長野銀行が倒産させた企業は何社?
長野県の金融業界で現在最も注目されている動きは、県内に二つある地方銀行、八十二銀行と長野銀行の合併である。
昨年6月に八十二銀行は、長野銀行を完全子会社化した。2026年1月に両行は合併し、「八十二長野銀行」が誕生する予定。新銀行の県内における貸出金のシェアは、6割を超える。
八十二銀行と長野銀行は、コストダウンのため店舗の統廃合を加速する方針だ。計約150ある県内の店舗の数は、新銀行の発足時までに100を切る見通しとなっている。
長野県内の企業や個人の利用客にとって、八十二長野銀行の誕生は大きなインパクトがありそうだ――。
経営危機に陥った企業が倒産するのか、それともしないのか。その際に重要な鍵を握るのがメインバンクとなる。
メインバンクとは通常、貸出金のシェアが首位で、当該企業と長年にわたって親密な関係にある銀行のことを指す。ただ、企業側と銀行側で認識が異なっているケースもある。
今後、倒産件数の増加と金融機関の融資姿勢が厳しくなることは必至とみられているが、どの銀行が今後、企業に厳しく臨むのか。それを知るには過去に注目するとよい。その銀行の将来の行動を最もよく表しているのは、口先のきれい事ではなく過去の行動なのだから。
メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、その結果をまとめた「企業を倒産させた金融機関ランキング」を初公開する。
第23弾の今回は、長野県の金融機関を取り上げる。八十二銀行、長野銀行のほか、長野信用金庫など信用金庫も名を連ねた。
ちなみに「企業を倒産させた社数が多い都道府県ランキング」は、下表の通りだ。地銀や信金、信組など主な金融機関の内訳も明記したので、ご覧いただきたい。
ランキングは、これから数十回にわたって配信していく。全都道府県と全金融業態を網羅した完全版を含めて、さまざまな視点でお届けする予定だ。それでは早速、今回の長野県の結果を確認していこう。