振り返ってみると、僕にも当然います。ちょっと嫌いな人。つまり苦手な人と仕事で会っていることは、小さなストレスとなり、それが積み重なって大きなストレスとなっていく。

 自分が今の仕事で会う人で、「嫌いな人」はすぐに思い浮かびます。

 では次に、「ちょっと嫌いな人」「苦手な人」を思い浮かべてください。

 日々の仕事を振り返ってみると結構、頭に浮かびませんか?

 今の仕事を辞めることで、大きなストレスになってる「嫌いな人」「苦手な人」に会わなくなることは、まず、気持ちをリセットしてくれます。

 今の仕事を辞めてプラスのこと。人間関係をリセットすることが出来る。

 これはとても大きなことだと思うのです。

 そして日々の「○○しなきゃ」がなくなることにより、時間の選択肢が出来る。

 日々の中で「○○しなきゃ」の積み重ねが、自分の人生の自由と選択肢を奪っているのです。

 今、この本を読んでいる大抵の方が、今の仕事を始めた後に、結婚したり、子供を授かったりして、家族という形になっているでしょう。

 結婚したり、子供を授かると、まず、自分の時間の使い方が大きく変わってきます。

 そして年を重ねてきて、40代になると、20代、30代の頃と違って、体にも変化が出てきますし、お酒の飲み方、遊び方も変わってきます。

 時間の使い方に大きな変化が出てくるのですが、仕事は自分の都合に合わせてくれません。

書影『仕事の辞め方』(幻冬舎)『仕事の辞め方』(幻冬舎)
鈴木おさむ 著

 日本人のワークライフバランスが変わってきている中、40代を過ぎて、自分の生活を第一にして、その生活、ライフスタイルにあった仕事を選び直すというのもこれからは大事だなと思います。

 やはり仕事において「自分の代わりはいる」ということ、そして結局、人は自分のことが一番大事だということが年を重ねるとわかってきます。

 自分がこの仕事に絶対必要なんだと思う20代、30代。あれ? そうじゃないかもと思う40代。

 いつか絶対に気づくことです。そのための準備をしておくべきなのです。