1日の排尿回数はどれくらいであるべきなのでしょうか?

 1日に排尿回数は人によって、その日の水分摂取量もまちまちなので違うもの。ですが、1時間おきくらいにトイレに行くようなら膀胱があなたに何かを伝えようとしているのかもしれません。フロリダの病院、オーランド・ヘルスの泌尿器科医ジャミン・ブラームバット医学博士(*3)によれば、「健康な人であれば1日に8回以上、夜間に1回以上の頻度で排尿するのは何らかの異常に来されている可能性がある」ということです。

 尿の量が多すぎることを医学用語で「多尿症(*4)」、夜間に排尿のために頻繁に起きることを「夜間頻尿(*5)」と言います。オーストラリアの研究(*6)によると、「20~40歳の男性の20~44%が、寝ているべき時間にトイレにたびたび行かなくてはならないことに悩んでいる」といいことです。

頻尿の原因は?

 排尿回数が多い原因は、いくつか考えられます。そこには生活習慣に起因する簡単なものもあれば、医学的な理由もある…。特に重要なものを下記にピックアップしてご紹介します。

原因①:過活動膀胱かもしれません

 常に尿意を催し、我慢できないのはあなただけではありません。実際、「アメリカでは男性の約30%が過活動膀胱(OAB)(*7)に悩んでいる」と米国最大級の外科診療所NYCサージカル・アソシエイツのケレム・ボーテセン医学博士(*8)は語ります。

「18歳から29歳の若い男性も罹患する可能性はありますが、60歳以上の男性のほうが一般的で有病率は4倍になります――前立腺に問題のある男性や、脳卒中や多発性硬化症などの神経疾患のある男性も、この症状を発症しやすい」と言います。

 OABにかかると、膀胱の尿を溜める力が衰えます。そのため、夜間に頻繁にトイレに行くことになるのです。ボーテセン医師いわく、「OABの人は夜間トイレのために頻繁に起きる傾向があります。膀胱の筋肉が頻繁に収縮するため、膀胱が完全に満たされていなくても突然強い尿意を催すのです」とのこと。