まれな病状もあります

「まれなケースですが、膀胱がんの症状として頻尿が起きていることもあります」、そう指摘するのはブラームバット医学博士。がん細胞が膀胱を刺激し、排尿の増加を引き起こすそうです。

「がんでないことを確かめるには、泌尿器科医による検査を受ける以外方法はありませんが、膀胱がんは一般的ではありません。心配しすぎる必要もないでしょう」

 膀胱がんの場合、尿に血が混じる(*18)などの他の症状も現れます。尿の量が多いだけであれば、心配する必要はないでしょう。

 最後に頻尿は、脳卒中の症状でもあります。「脳卒中になると時折、膀胱につながっている神経が損傷することがあります。そのため頻尿になったり、尿がまったく出なくなる尿閉になったりすることがあります」と、ブラームバット医学博士は言います。

原因⑥:脱水症状かもしれません

 矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、体内の水分が失われると、腎臓は圧迫感を感じ働き始める傾向があります。クリーブランド・クリニック(*19)は、脱水症状を起こしたとき急速に水分を補給すると排尿回数が増えることを指摘しています。そのときアルコールを摂取すると、アルコールには利尿作用があるため排尿回数はさらに増えることになるでしょう。

原因⑦:不安やストレスを抱えているのかもしれません

 仕事で大きなプレゼンを控えているとき、あるいは私生活で何カ月もかけて準備した耐久レースに参加する前などに、トイレに駆け込む回数が増えていませんか? この場合排尿回数が増えるのは、緊張やストレスが原因である可能性が濃厚です。水を飲む量を減らしても解決はしません。ただ、トイレの場所を確認しておくことは忘れずに。