中学生のうちから大学受験を意識して勉強できる中高一貫校。だが、高校受験を回避できるが故に「中だるみ」といった落とし穴も少なくない。そこで、特集『わが子に最強の中高一貫校&塾&小学校』(全46回)の#25では、短期間で劇的に塾生の偏差値を上げて難関大学に合格させることで知られる個別指導型予備校、篠原塾の塾長で受験戦略家の篠原好氏が、“受験”の最終決戦である大学受験で失敗しないための中高一貫校6年間の教科別学習スケジュールを伝授する。(篠原塾塾長・受験戦略家 篠原 好)
中高一貫校生を持つ親必見!
入学後の悩みを一挙解決
中高一貫校に晴れて合格したはいいが、入学後に中高一貫校ならではの悩みを訴える家庭も少なくない。生徒や親から筆者に寄せられた、主立った悩みにQA方式で答える。
Q 中高一貫校のメリット・デメリットを教えてください。
A メリットは、進度が速いことである。特に、中学3年生から高校英語・高校数学を勉強することは、受験において非常に有利である。また、同級生も優秀であるため「勉強することは偉いことだ」「成績がいいことは偉いことだ」という雰囲気がある。
デメリットは、「進度が速過ぎて、ついていけない」となりがちであることだ。一度ついていけなくなると、なかなか追い付くのが難しい。
Q 進度が速くてついていけない場合の対処法を教えてください。
A 進度が速いのは間違いない。そして、進度が速くてついていけない場合の対処法は、「勉強量を増やす」「勉強する課題を減らす」である。筆者としては、部活動をやったり、友達と遊んだりといった、青春を満喫することも重要であると考えている。また、睡眠時間は、最低6時間30分は取りたいところだ。人間は、5時間以上寝ないと、物事を覚えられないからである。そのため、「勉強量を増やす」には限界がある。
だからこそ「勉強する課題を減らす」ことを提案する。小学生までの「全教科、全分野満遍なくできるようになる」ではなく、「重要なところ」のみを、まずは勉強しよう。
Q 「重要なところ」とは、具体的にどこですか?
次ページから、引き続き中高一貫校生に共通する悩みをどしどし解決するのみならず、中高一貫校生が大学受験で失敗しないための「教科別・6年間学習スケジュール」を大図版で公開する。