競争が激しくなるにつれて、入試問題も難化していく中学受験。効率的な対策をしなければ、合格はおぼつかない。そこで、中学受験の一流講師陣に教科別の勉強法を聞いた。特集『わが子に最強の中高一貫校&塾&小学校』(全46回)の#26では、「理科」における、「知識」「読み取り」「思考」の問題タイプ別の正解への“近道”を明かしてもらう。(構成/ダイヤモンド編集部 大根田康介)
「思考系」の問題は
二つに切り分けて考える
理科には一般的に、物理・化学・生物・地学の四つの分野があります。
ただ、今回は「問題へのアプローチ方法」という違った切り口で、「知識問題」「読み取り問題」「思考問題」の三つのタイプに分類して解説したいと思います。
知識問題は文字通り、一問一答のように覚えた知識を答えるタイプです。暗記単元だけでなく、計算も含まれます。
近年、中学受験では「思考系」の問題が増えたといわれていますが、実際はほとんどが読み取り問題です。これは思考する問題ではなく、文章を読んで解答するものです。
読み取り問題を解くためには、自分の考えを先に進めるより、まず文章に書かれていることを確認し、設問のどこに注目すべきか条件を読み取ることが重要です。
従って、一般的に「思考系」といわれるような問題の中でも、読み取り問題と思考問題は分けて考えた方がいいでしょう。
次ページでは、理科で得点するためのポイントについて、知識問題、読み取り問題、思考問題の三つのタイプ別に解説する。