今年1~3月の米株高局面で特に懸念されたことの一つは、それが大型株中心の上昇だったことだ。4月に株式相場が下げに転じると、大型株の存在感が一段と高まるようになった。その原因は米連邦準備制度理事会(FRB)に加え、それに対する投資家の反応の変化にある。こうした展開は想定されていなかった。市場関係者はここ数週間、超大型ハイテク株7銘柄「マグニフィセント・セブン(壮大な7社、M7)」以外にも買いが広がるとの見方を示していた。その背景には、かつて壮大だった米電気自動車(EV)大手テスラ(19日時点で41%安)、さらに米アップル(同14%安)の年初来パフォーマンスが低迷していることがあった。7銘柄以外も買われているかもしれないが、大型株優位は4月も続いた(複数の超大型株が急落した19日は明らかな例外)。S&P500種指数を10のグループに分けた場合の規模別パフォーマンスは、最大50銘柄の4.5%安から最小50銘柄の8.6%安に至るまで、ほぼ完璧な下降線を描いている。このパターンは、大型株の規模が明らかに拡大していた1~3月よりも規則的だ。