政権交代が現実味を帯びてきた――。4月28日の投開票が行われた衆議院補欠選挙で自民党が3戦「全敗」。裏金問題への国民の不満が改めて浮き彫りとなった。さらに、ある世論調査によると、過半数を超える52.8%が次期衆院選で「政権交代」を望んでいるという。今、永田町に激震が走っている。もはや、岸田首相の退陣は避けられないのではないか。(イトモス研究所所長 小倉健一)
「政権交代を期待」が過半数超!
永田町に激震
いよいよ、岸田文雄首相に引導が渡される日がやってくることになる。産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が4月20日と21日に実施した世論調査で、次期衆院選後の政権について尋ねたところ、「政権交代を期待」が52.8%に上り、「自民党中心の政権の継続を期待」の40.1%を上回ったのだ。
4月23日の産経新聞の朝刊1面には「次期衆院選で政権交代『期待』52%、」という見出しが、大きく掲載され、永田町には衝撃が走った。4月25日、岸田首相の側近とされる自民党の木原誠二幹事長代理が党の会合において、「今、自民党は非常に厳しい状況だ。政権交代が起きてもおかしくない」と述べた。
産経の同調査で、《岸田首相にいつまで続けてほしいかの質問では「9月の自民党総裁任期まで」が最も多い43.2%。「国会が終わる予定の6月ごろまで」が25.0%、「すぐに交代してほしい」は20.7%で、「9月以降も続けてほしい」は8.2%にとどまった》とある。
補選が全敗してもすぐには辞めることはせず、どこかの段階で、次の総裁選への出馬を見送ると発表することになるのだろう。
長いだけで何の中身もない首相在職日数を増やすことだけ、首相の座に1日でも長く居座ることだけが、政策がすべてオワコンと化した岸田首相の目的となっていることから、9月まで在職日数を延ばせるなら、本人は喜んで了解することだろう。
さっさと退陣をしてほしいところだが、国民の声が届かない状態は、少なくとも9月まで続くことになりそうだ。