海外・国内旅行ガイドブックの決定版『地球の歩き方』から、今回紹介する記事は「徒歩圏に6つの『さんのみや』駅、地元民はどう使いこなしているか」です。神戸市の三宮では、半径200mほどのなかに「さんのみや」の名前が付いた鉄道やライナー駅が6つも存在します。同じ地名がついた駅の密度としては日本一(のはず)です。(写真/地球の歩き方 加藤、iStock・文/地球の歩き方 加藤)
神戸一の繁華街「三宮」の歩き方
神戸一の繁華街、三宮は新幹線の新神戸駅から地下鉄でわずか1駅(約2分)、飛行機利用の場合は神戸空港からポートライナーで約15分の場所に位置しているため、遠方からでもアクセスが簡単なのが特徴です。大阪(梅田)からも在来線で30分程度で行くことができます。
三宮周辺をはじめ、海と山に挟まれた神戸の町ではほとんどの場所から北側に六甲山系の山々が見えるため、東西南北が把握しやすく初めて訪れた人でも場所感覚がつかみやすいのが特徴です。道に迷った時などは、一旦立ち止まり山の方向を確認して体の中のコンパスを合わせましょう。ちなみに神戸の人は道案内の時などでも当たり前に北を山側、南を海側というので初めて聞いたときに「?」とならないようにしましょう。
三宮を起点に徒歩で行ける観光エリアは異人館のある北野エリアやレトロな洋館の佇まいが現在に残る旧居留地エリアです。どちらも西洋文化が色濃く残るおしゃれなスポットとして多くの観光客が訪れます。
筆者が県外の友人との待ち合わせで三宮の駅に集合しようと伝えた際「どの三宮の駅?」と尋ねられたことがあります。三宮に土地勘がある場合、集合場所といえば通称パイ山と呼ばれるサンキタ広場(現在はリニューアルを経てさんきたアモーレ広場)がメジャーで大体そこに集合することが多かったのですが、パイ山は伝わらないだろうという思いで駅集合にしたところ、スムーズに伝わらなかったのです! 地元民にとっては青天の霹靂でした。
この一連の流れで“さんのみや”の地名が入った駅の多さを再認識するとともに、誤解を生じないようきちんと路線の名前を伝えないといけないなと実感しました。