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韓国では物価高騰が深刻化し、庶民の生活を圧迫。かつて日本人が抱いていた「買い物天国」「物価が安い」というイメージはすっかり過去のものとなってしまいました。この20年で物価は2~3倍に上がり、外食やデリバリーは値上がりとともに質の低下も問題視されています。こうした状況下で、韓国人の間で人気が高まっているのが「日本旅行」です。(韓国在住ライター 田中美蘭)

日本人にとってソウルは人気の渡航先だが
「韓国は物価が安い」はすでに昔話

 今年のゴールデンウィークで、日本人の海外旅行の人気の行き先1位がソウル、5位が釜山という記事を目にした。2位にハワイのホノルルが入っているものの、上位の他の顔ぶれは台北(台湾)、バンコク(タイ)などアジアの都市に集中していたのは、やはりこの円安の中で海外旅行をするのに、欧米は負担が大きいということだろう。

 円安なのはドルやユーロに対してだけではなく、他国の通貨に対しても円が安くなっている状況なので、韓国に来た日本人旅行者たちも、円に換算すると物価高に感じたはずだ。かつて日本人にとって韓国は「買い物天国」「物価が安い」と言われていたが、すっかりそれも昔の話になってしまった。