65歳以上で仕事を辞めたらもらえる給付金とは?

 失業手当の対象となるのは64歳までに退職した場合。では65歳以上で仕事を辞めたらどうなるのでしょうか?

 この場合、失業手当に代わって「高年齢求職者給付金」が支給されます。支給要件は、(1)離職日以前に雇用保険の被保険者期間が6か月以上あって、(2)失業の状態にある場合。金額の算定方法は失業手当と基本的に同じで、離職前6か月間の賃金日額の50〜80%です。給付日数は、雇用保険の被保険者期間が1年未満の場合は基本手当日額の30日分、1年以上の場合は50日分。

 失業手当を受け取る場合、繰上げ受給や特別支給の老齢厚生年金等については支給停止されていました。しかし、高年齢求職者給付金についてはそうした調整はないため、老齢厚生年金と一緒に受け取ることができます。また、年齢の上限や受給回数の制限もないため、仕事を辞めて条件を満たすたびに何度でも受け取ることができます。長く働くことを考えると、心強い制度と言えるでしょう。

 高年齢求職者給付金はハローワークで手続きをしますが、自己都合退職の場合、7日間の待期期間に加え2か月の給付制限があります。離職日翌日から1年の受給期限を過ぎてしまうと打ち切りになってしまうので忘れずに手続きをしましょう。

高年齢求職者給付金の支給要件高年齢求職者給付金の支給要件 拡大画像表示
【10秒チェック!】高年齢求職者給付金は、お住まいを管轄しているハローワークで手続きをします。退職するときは離職票を早く交付してもらえるように会社に伝えておきましょう。