新たな男性用避妊ジェル、
第2相試験で有望な結果
新しいジェル状のホルモン剤が男性用の避妊法として有望な可能性を示した第2相試験の結果が報告された。2種類のホルモン剤を組み合わせたこの避妊ジェルは、ホルモン剤をベースにした他の実験的な男性用避妊薬よりも短期間で精子の生産を抑制することが示されたという。
米国立衛生研究所(NIH)の避妊薬開発プログラム主任であるDiana Blithe氏らによるこの研究は、米国内分泌学会(ENDO 2024、6月1〜4日、米ボストン)で発表された。Blithe氏は、「男性にとって、安全で効果が高く、可逆的であることが確実な避妊法の開発は、アンメットニーズである」と述べている。
この試験では、222人の男性がこの新しい避妊ジェル5mLを1日1回、3週間以上にわたって両肩甲骨に塗布した。このジェルは、プロゲスチン(合成黄体ホルモン)の一種であるセゲステロン酢酸エステル8mgと、男性ホルモンのテストステロン74mgを含有する。
セゲステロン酢酸エステルは、避妊リングのAnnoveraの成分である。研究グループは、4週間ごとに検査で精子濃度を調べ、精子生産の抑制を評価した。避妊効果があると見なされる精子濃度の閾値は100万個/mL以下であるという。