「『結い2101』を通じてお金が働いてくれることで、間接的に復興につながっていくと信じます」(30代男性)

「被災地域や国内で困難に負けず助け合っている姿は、まさに『結い2101』の投資先の姿と重なる。いまは『結い2101』の投資先も売られると思います。ですが、本物は必ずはばたくはず。ぜひ、鎌倉投信の投資理念を貫き、『結い2101』の輪を広げていってください」(40代男性)

 胸が熱くなった。僕は、こうしたお客様のメッセージを当時の投資先の社長のすべてに手紙で送った。すると、投資先の社長からは、「大変な状況だが、役職員一丸となって頑張って乗り越える。そのことを鎌倉投信のお客様にも伝えてほしい」と返信が届いた。

 お金は、無色透明でどんな形にもなるが、人の思いを伝える力がある。このとき、僕は確信した。

 このときに投資をしてくれたお客様は、投資先の会社の価値を株価や財務諸表上の価値で測るのではなく、社会における存在価値を見、社会に必要な会社であることを実感していた。おそらく株式市場が大きく値を下げるなかでも「結い2101」に投資をすることに何の不安もなかっただろう。「彼らなら逆境も乗り越える」と信じられる会社に投資をしていれば、未来をよくする投資であると確信できると同時に、自分の資産も増えると信じられるのだから。これが結果的に、社会をよくする投資になる。普段から、自分なりの価値観を持ち、それが判断軸となり、実際に投資先企業の頑張りを感じていたからとれた行動だと感じている。

 結果としてこのタイミングで投資した人たちは、この十数年の間で最も高い利益を享受した人たちだ。そこには間違いなくその人たちなりの価値観があった。僕にとっては、投資が会社にも社会にも力を与えることができるという「投資の本質」をお客様から教わった貴重な経験だ。