「国内で堅実なキャリア」を願う親が
“面倒見がいい学校”を選ぶ傾向

 最近の中学生は、10年前、20年前に比べて、ひとりっ子が増えていることもあって、親が過保護で精神的に幼くなっている面があると言われています。大学入試に親がついていくのも珍しくない時代です。聖光学院や豊島岡女子はそうした子どもを預かって、しっかり面倒を見ながら、中高6年間でうまく親から独り立ちさせることに成功している印象です。

 渋幕・渋渋に通わせるリベラルな親よりは、もう少し保守的な親――「子を海外大学にまで行かせよう」とまでは思っておらず、「国内で堅実なキャリアを歩んでほしい」と考えているような家庭が選んでいる印象です。

 自律性や自発性も重んじつつも自由放任過ぎず、学校である程度しっかり勉強の面倒を見てくれて、宿題をちゃんとやっているだけで、勉強するくせがつくような学校を求める、いわば「コンサバ革新系」とでも言うべき親にとって、有り難い学校なのです。今後は多くの学校が聖光学院や豊島岡女子をモデルケースにするでしょう。