だとしたら、ぜひ自分の子どもには、愛情をもって、正しく、勤勉に育ってくれるように促しましょう。

 考えてみると、昔の日本人のお母さんたちは、みなそうやって子どもを育ててきました。

「悪いことをしてはいけません!」「1人でも生きていける強さを持ちなさい!」「勉強をサボってはいけません、お天道様が見てるからね!」などと厳しく育てたものです。もちろん、愛情を持ってのことです。

 ところが、最近の親御さんたちは、子どもを溺愛はするのですが、甘やかして育ててしまうところがあります。子どもを愛するのと、甘やかすのは別次元の問題です。甘やかすだけでは、子どもは心の強さを持つことはできません。

 イヤなことでも頑張って取り組む粘り強さや、心の強さについても、親として子どもにしつけるようにしましょう。そのほうが、子どもも大人になってから、親に感謝してくれるはずです。

男の子は比較してはいけない
比べられることがストレスになる

 私がまだ小さかった頃、近所の子どもがテレビゲームのソフトを買ってもらったりすると、「○○ちゃんだって持っているんだから、僕にも買ってよ」と駄々をこねた記憶があります。どうしてあれほど迷惑をかけてしまったのか、自分でもよくわかりませんが……。

 男の子にとっては、近所の子どもたちとの比較が、相当なストレスを生み出すようです。

 私が、他の子どもが持っているゲームソフトを欲しがったのは、他の子どもと自分を比べて、自分がみじめに感じたからでしょう。

 アメリカのデューク大学のキャンディス・オジャーズは、1600人を超える子どもに、5歳のとき、7歳のとき、10歳のとき、12歳のときに追跡調査するという研究を行っています。