「家には私一人きりだったので不安もあり、『やっぱり夫に相談して、また連絡します』とやんわりお断りしました。すると睨みつけるような表情で『危険だと言ってるのに、大変なことになりますよ!いいんですか!』と態度が急変して、ものすごく不機嫌な顔で帰っていきました」

 断られるや否や態度を一変させたという業者。数日後、近所の人にその話をすると「うちにもまったく同じ文句で来たことがある」と言われ、「詐欺だった」と気づいたという。

 宮田さんが遭遇した修理業者は、一体何者だったのか。かつて自身も修理の訪問営業をやっていた経験があるという弁護士の福永活也先生によると、「少し外観を見ただけで、その場での契約を急かすのは悪質な業者の可能性が高い」という。

「いきなり訪問して、屋根の点検や修理を強引に進めるという詐欺業者が増えています。屋根の状態は素人ではチェックしにくく、状態が悪い、と言われれば信じてしまう人も少なくない。悪質な修理業者は『今なら無料で点検します』『今すぐ修理が必要です』『~~を使えば無料で修理ができますよ』など、不安を煽るような文言で焦らせたり、やたらと『今なら無料』を強調したりと、契約を急かしてくるといった特徴があります」(福永先生)

強引な訪問業者には
どう対応すべき?

 このような詐欺まがいの業者に遭遇した時が一体、どのように対応するのがベストなのか。

「その場で契約をしない、たとえ無料でも点検を頼まないことが大切です。なかには無料で点検といって屋根に上がった際に、屋根を壊す業者もいます。また修理を頼んでしまうと、『追加の修理が必要になった』などと言って、法外な工賃を追加で請求されることもあります。まずは契約を結ぶ前に、相手の業者がどのような会社なのか、しっかり確認しましょう」

 今はネットですぐに業者のクチコミや実態を調べられる。逆にクチコミやレビューがまったく投稿されていないような会社は要注意だ。