フェイスブックが蓄えているユーザー情報の膨大さには、まさに目を見張るしかない――ガルシア・マルティネスが、「DNA誕生以来、最大級の個人データの集積」と呼ぶほどのものだ。

 私たちの多くは認識していないが、つかまれているのはフェイスブック上の行動や投稿だけではない。“いいね”ボタンとクッキー(ボタンを押すと、このクッキーと呼ばれる小さなファイルがパソコンに送りこまれ、他にどんなサイトを見ているかを追跡できるようになる)によって閲覧しているサイト、使っているアプリ、クリックしたリンクといった情報も把握されている。

 さらに、エクイファクスのような信用調査会社と業務提携を結ぶことで、オフラインの生活についても、収入やこれまでにカードで購入した商品の全リスト(これだけではない!)など、数えきれないほどの情報を収集している。

フェイスブックにとっては
情報の真偽はどうでもいい

 これほどおびただしい数の人間の個人データが、たった1社で管理されているというのもぞっとするが、その会社の唯一の目的が利益追求だというのも空恐ろしい。プラス面は、その価値の高さゆえに、データの管理は非常に厳重になるはずだという点だ。