内田洋行が目指していくオフィス構築とは?
たいてい、オフィスのリニューアルは「経費」として考えるものだが、魅力的な職場が従業員のエンゲージメントを高めるため、「投資」ととらえる企業も増えてきている。「働き方変革」に直結するオフィス構築は、企業が生き残るためのカギといっても過言ではない。
髙橋 “魅力的な職場”の一環として、最近は食堂をリニューアルする企業が増えています。食堂を、打ち合わせやイベントにも利用できる多目的スペースにする傾向があります。食はウェルビーイングにつながるので、従業員に好まれる食空間が高い価値を持つのです。昨今は、大学の施設も充実しているため、快適な環境に慣れた就活生は目が肥えています。クボタ様のように、R&Dやものづくりの専門人材から高い評価を得られるメリットを考えると、オフィスのリニューアルは必要不可欠な「投資」といえるでしょう。
さらなる社会変化が予想されるこれからの時代――内田洋行はどのようなオフィス構築を目指していくのだろう。
村田 メールやスケジュールといった「クラウド上の情報」と「働く場所」をICTで結びつけて、組織の生産性を上げていく――これまで実践してきたことを、よりいっそう深く、広く行っていきます。ICTの活用は中小企業では難しいと思われがちですが、会社の規模に関わらず、本質は同じです。たとえば、「出社している人と出社していない人をシームレスにつなぐ」という課題は、従業員数が100人だろうと1000人だろうと、さほど変わりません。企業の経営層、総務部、人事部がICTに積極的に向き合わなければならない時代になっています。ICTによる「スマートビルディング」も進化を遂げていくでしょう。フリーアドレスの導入で、混み合っているスペースと空いているスペースの室温に差ができ、混雑していたら空調を強める、誰もいない部屋があったら照明を落とす――そうしたオートマチック化で、従業員の働きやすさが得られます。
弊社・代表取締役社長の大久保昇は、インターネットの黎明期である1990年代から「(これからは)人とデータの時代になる」と言い続けてきました。そうした社会環境下で、「人が主人公となるハイブリッド・ワークプレイス」を提供していくことが私たち内田洋行のミッションです。魅力的なオフィス空間を構築することで、すべての働く人たちを支えていく――その揺るぎない姿勢は、これから先も決して変わらないでしょう。