私は、初めて彼らからその目標を聞いたとき「それって、本当に実現できると思う?」とわざと挑発してみました。「僕たちは日本一になる」という意思が表情から伝わってくる部員もいましたが、全員が信じきれてはいないように私には見えました。ただ主将の大村君だけは、誰に何を言われようが、自分たちの目標は「KEIO日本一」と言い続けました。
そして春の甲子園で、優勝候補の仙台育英高校と試合を行ったことで、日本一へのプロセスやそれを具現化するイメージが具体的になり、その後すべての部員が「日本一」という言葉を言えるようになったのです。
なぜ「目標」だけでなく
「目的」も明確にするのか
成功のイメージを思い描くうえで大切なことを1つ挙げます。
それはまず「その成功イメージにワクワクできるか?」ということです。
ワクワクしているときは、心がポジティブな状態なので、行動意欲と行動力が高まり、パフォーマンスが大いに発揮しやすい状況になります。だからこそ、「ワクワクするから成功する」というわけです。