少し専門的に説明すると、私たちには身を守るための自己防衛本能があります。「自分の喜び」だけが動機になった目標だと、壁にぶつかってどうにも前に進めなくなった際に、「自己防衛本能」が過剰に働き出すことがあります。すると、私たちの脳は、自己を正当化するあまりに、前に進めなくなった事実に対して、責任転嫁する傾向を持ち合わせています。
たとえば、
「アイツがいるから、これだけ努力してもレギュラーになれない」
「育ってきた環境が悪いから、いくら勉強を頑張っても志望校に合格できない」
このように、自分の外に原因を求めることで、今のつらい状況から逃げ出そうとしがちです。
しかし、家族や友人、チームの仲間、パートナーなど「誰かのために」という動機があると、くじけそうになったとしても、「あの人を喜ばせるためにもう少し頑張ってみよう」という思いが脳内をよぎり、簡単にあきらめにくくなるのです。