今から50年前の1974年、日本経済はオイルショックと強烈なインフレによって転換点を迎えていた。ただし、戦後20年ほど続いた高度経済成長期を経て、グローバルでの日本企業の存在感は極めて高かった。半世紀前の日本企業の躍進ぶりとは。「週刊ダイヤモンド」1976年1月3日号に収録された、自動車、鉄鋼、石油化学、銀行といった業種での世界50大企業の顔触れを順次公開していく。連載『50年前の世界50大企業ランキング』の本稿では、合成繊維会社のトップ50を紹介する。上位に入った帝人や東レは何位だったのか。(ダイヤモンド編集部)
世界の合繊は設備過剰時代
合繊会社トップ50ランキング
世界の合成繊維の生産能力は全般的に見ると、あまり増えていない。合繊の設備能力は世界的には過剰で、1975年の不況期には操業率が軒並み50%前後というありさまであった。設備過剰時代はまだ続くであろう。
ただ、75年秋から米国を中心に合繊の需要が回復し、前途に明るさも見えてきた。76年には市況も回復してくる。
次ページでは、50年前の世界の合成繊維トップ50のランキングを公開する。日本勢はトップ50に10社がランクインした。上位に入った東レと帝人は何位だったのか。