50年前の世界50大企業ランキングPhoto:ullstein bild Dtl./gettyimages

今から50年前の1974年、日本経済はオイルショックと強烈なインフレによって転換点を迎えていた。ただし、戦後20年ほど続いた高度経済成長期を経て、グローバルでの日本企業の存在感は極めて高かった。半世紀前の日本企業の躍進ぶりとは。「週刊ダイヤモンド」1976年1月3日号に収録された、自動車、鉄鋼、銀行、石油化学といった業種の世界50大企業の顔触れを順次公開していく。連載『50年前の世界50大企業ランキング』では、まず自動車業界の世界トップ50を紹介する。日本勢は9社がランクインした。(ダイヤモンド編集部)

※「週刊ダイヤモンド」1976年1月3日号の記事を基に再編集。国名や社名などの情報は雑誌掲載時のもの

50年前の世界自動車会社トップ50
世界的不況で1割強の大幅減産

 1974年の世界自動車生産台数は、トラック、バスを含めて、3334万0603台で、前年の3802万5385台に比べ12.3%の大幅減産となった。石油危機による世界的不況を反映した。

 地域別に見ると、北米、欧州、アジア・大洋州、アフリカがいずれも減産し、中南米だけが増産を記録した。国別に見ると、増産を記録したのは、フィリピン、ブラジル、メキシコ、ベネズエラの4カ国で、いずれも発展途上国であることが、注目される。

 先進国は軒並み減産となったが、一本調子に増産を記録した日本が、ついに7.5%の減産に転じたことも特筆される。

次ページでは、50年前の世界の自動車企業トップ50のランキングを公開する。日本勢はトップ50に9社がランクインした。この年、東洋工業(現マツダ)がトップ10入りしている。トヨタ自動車や日産自動車は何位だったのか。