50年前の世界50大企業ランキングPhoto:Paolo KOCH/gettyimages

今から50年前の1974年、日本経済はオイルショックと強烈なインフレによって転換点を迎えていた。ただし、戦後20年ほど続いた高度経済成長期を経て、グローバルでの日本企業の存在感は極めて高かった。半世紀前の日本企業の躍進ぶりとは。「週刊ダイヤモンド」1976年1月3日号に収録された、鉄鋼、自動車、石油化学、銀行といった業種の世界50大企業の顔触れを順次公開していく。連載『50年前の世界50大企業ランキング』の本稿では、鉄鋼業界のトップ50を紹介する。日本勢は6社がランクインした。(ダイヤモンド編集部)

※「週刊ダイヤモンド」1976年1月3日号の記事を基に再編集。肩書や数値などの情報は雑誌掲載時のもの

日本の鉄鋼生産は世界3位
世界鉄鋼企業トップ50

 1974年の世界鉄鋼生産は、ソビエト連邦(ソ連)圏を含めて7億1000万トンに達し、前年を1.7%しか上回らず、ほぼ横ばいであった。これは、石油危機により、日本、米国、英国が前年を下回り、その他の主要国でも、伸び率が前年を下回ったからである。

 しかし、ソ連が1億3630万トンを生産し、再び粗鋼生産で世界第1位になり、1億3500万トンの米国を抜いたことが注目される。ソ連は1971年、72年と世界鉄鋼生産国の王座にあったが、再びトップの座に返り咲いたわけだ。

 日本は1億1700万トンを生産し、米国に次いで、第3位の鉄鋼生産国の地位を維持した。

 しかし、EC(欧州共同体)を一つの統合体としてみると、合計1億5600万トンを生産しており、米ソを上回り、世界最大の鉄鋼グループとなっている。

次ページでは鉄鋼業界の世界トップ50の顔触れを紹介する。新日本製鐵(現日本製鉄)や日本鋼管(現JFEホールディングス)、川崎製鉄(現JFEホールディングス)など日本の大手は何位だったのか。