大川 それもすごいですね。自分は映画(編集部注/『チョコレートな人々』)を観て知ったのですが、パン屋さんを始める時にはカードローンで借金をしたそうですね。
夏目 はい。日本は30分ぐらい消費者金融の無人契約機に入ると300万円も借りられるんです。その点はいい国だと思いました。
大川 自分も借金王なので「消費者金融で1日にいくら借りられるか」に挑戦したことがあります。でも、本当に金利が半端じゃなく高いんですよね。
夏目 いつも金策をして、期限が迫ったものから順番に払う日々でした。
大川 夏目さんも自分と同じ「借金王」だったんですね(笑)。
正しい素材を正しく使えば
誰にでもおいしいチョコは作れる
夏目 でも、振り返ってみるといい思い出しかありません。同世代の友人は就職した会社の中で出世していきましたが、一緒に飲んでも会社の愚痴しか言わないんです。話を聞いていてもつまらない。その点、自分は幸せな人生だと思っています。
大川 パン屋さんの他にも、印刷、配送、カフェ、クリーニングなどの事業もやられていたそうですが、チョコレートの製造販売を始めたのはいつからですか。