ところがチョコレートは1つの商品を作るのにかかる時間は約40分。40分で3万円分の商品を作ることができます。

 加えて単純作業の繰り返しで作れることも特徴です。工程を分解できるから、3人で分担して作ることもできます。1人で黙々と全工程をこなして作る人もいます。利益率が高いから、労働生産性が落ちません。

「障害が重いから働けない」
というロジックは間違っている

大川 夏目さんに案内していただいたパウダーラボでは、重度の知的障がいがある方々が働いていました。区分(編集部注/障害支援区分)でいうと、いくつぐらいの方が働いているんですか。

夏目 区分5~6(編集部注/数字が大きいほど重度。区分判定を受けた知的障害者のうち、区分5が約20%、区分6が約30%。厚労省「障害支援区分の審査判定実績」より)の方が多く働いてくれています。1人暮らしをしていて、家から40分くらい歩いて職場に通っている人もいます。

大川 平均すると工賃はいくらぐらいになりますか。

夏目 パウダーラボでは、1日5時間働いて、22日仕事に来ると5万円以上になります。

大川 工賃で5万円はすごいですね!

夏目 生活介護(注2)と言われるところへ行かれている、障がいが重い方もたくさん働いてくれています。世の中的には「障がいが重たいから働くことは難しいよね」というロジックになっていますが、それは絶対違うと思っています。

注2 生活介護とは、障がい者福祉サービスのこと。食事・入浴・排泄など基本的な生活を支援する介助サービス。

大川 自分もその考え方に賛成です。