資さんうどんの買収は
すかいらーくにとって有利な成長戦略
さて、このように資さんうどんを分析すると、必要条件としては資さんうどんが全国展開するという条件は満たしていると断言できます。問題は、十分条件でしょう。
なぜこれまで資さんうどんが北九州中心に西日本ローカルにとどまっていたのかというと、全国展開するためには資金力、人材、知名度など様々な面で経営資源が不足するからです。
それをすかいらーくがどう補えるかを考えると、この勝負はなかなかにすかいらーくにとって有利な成長戦略であることに気づかされます。
そもそもロードサイドで駐車場つきの大箱という店舗スタイルは、すかいらーくのブランドと類似しています。ですから店舗開発も社内の同じ部隊で展開できますし、全国3000店舗あるすかいらーくグループの既存店からの業態転換にも適応しやすいという利点があります。
さらに全国の各エリアですかいらーくグループの知名度も高いうえに、従業員の採用力もあります。ですから八千代店や両国店を開店して、これはいけるということになれば、そこからの全国展開は早いのです。