そこで、僕は大学と相談して、自分の「逃げ場」を作るために、講義中に気分が悪くなったり、症状がひどく出そうだったりするときは、離席することを認めてもらいました。
5分でも10分でも外に出させてもらって、休憩をしながら授業を受けるだけで、症状がだいぶ軽くなりました。
酒井隆成 著
ここで大事だったと思うのは、自分に何が必要なのかをきちんと伝え、1人でも多くの人に自分の味方についてもらうことです。
仮に、もし僕と同じようにトゥレット症のお子さんを持つ方がいたならば、学校の先生やスタッフの方と協議を重ね、お子さんの味方に付いてもらえるように働きかけてほしいと思います。
ストレスなく授業を受けるにあたって、こちらがどのように努力して、相手がどのような環境を整えてくれればそれが実現できるのか。とにかくコミュニケーションを通じて環境を整えたことで、負担やストレスが減り、よい学校環境を整えることができたと思っています。そのおかげで、大学時代は、人生ではじめて心から「勉強が楽しい」と思える時間となりました。