イエレン氏をはじめとする出世を遂げた女性たちは、部屋にいる大半の人と見た目と行動が違うという理由で、依然として困難な闘いを強いられています。もちろん、わずかですが注目され認められている女性もいます。
マッキンゼーの2021年版の年次報告書「職場の女性」が、典型的な女性の強みである「思いやりと共感力」が世界中のリモート勤務の企業で歓迎され、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの最中に女性のリーダーシップが開花したことを取り上げたのです。
ただし女性は、「最悪の状況を脱したときに最も燃え尽き症候群を経験しやすい」という言及もあります。また、養育者の役割に足を踏み入れる人への過小評価は相変わらずです。職場では「与えること」が自信の定義だと認識されていないのです。
強いオスであるように演じなくていい
女性の思考と行動こそ強みになる
2013年に刊行された話題書『女神的リーダーシップ 世界を変えるのは、女性と「女性のように考える」男性である』(プレジデント社)には、数々の調査と綿密なリサーチ、世界各国の取材に基づいて、社会理論家のジョン・ガーズマと共著者のマイケル・ダントニオが、育成、協力、コミュニケーション、分かち合いなど、女性寄りの強みの重要性がようやく認識され始めた、と記しています。