頭が良くて能力が高いから
自分はきっと認めてもらえるはず
エヴァは50代で、国内有数の心臓病センターに20年以上勤務しています。ある日、電話で互いの近況報告をしていたときに、彼女がこんな不満を打ち明けました。
「私は主任医務官のポストを何度も抜かされているの。白人の男性が私を差し置いて昇進するたびに、理由がわからなくて。私はいつかグループのCEOになりたいの。なのにずっと、レストランのマネージャーのような扱いで、常にあちこち走り回って、あらゆることが機能してすべての人がうまくやっているかをチェックする役回り。トップに立つ職務に値すると見られていないのよ」
エヴァは頭が良くて能力が高く、仕事に人生を捧げていて、〈一番の強み〉をいくつも備えています。でも――私たち誰もが経験するように――エヴァは、「頭が良くて能力が高いので、認めてもらえるだろう」と考えたのです。そして彼女は身を粉にして働きました。人生を職業に捧げ、いつか認められるだろうと信じていました。しかし何をやっても、彼女のCEOの男性は、自分に似た人しか昇進させないのです。私はエヴァに言いました。