すべてを一度に手に入れることはできません。だからといって、体にムチ打って頑張らなくてもよいのではないでしょうか。

 スーパーウーマンという理想は「幻想」です。勇気を持って手放してよいのです。

パフォーマンス評価が高いのに
リーダーシップへの判定が低い?

 偏りのある権力の力関係を下支えする構造や体制。進歩と変化を阻むシステム全体の障壁。システムは私たちが作ったものでも、私たちのために作られたものでもありません。

 実力主義が通用するのは、学校の成績評価までのこと――そう気づくのに、私は20年近くかかりました。現実の世界には「公平な」評価システムなど存在しません。社会的属性は、つながりを示す最も簡単な指標であり、組織的な偏見を助長し、時に客観的なメリットや価値よりも優先されます。

 職場では、この偏見はひっそりと存在することもありますが、いったんこれに気づくと、あちこちで目にすることになります。あなたにふさわしい昇進が男性の同僚に与えられたり、あなたが提案した素晴らしいアイデアが、その人の手柄になったり。

 私が思い出すのは雑誌『パンチ』の有名な風刺漫画です。5人の男性と1人の女性がテーブルを囲んで会議をしているときに、ひとりの男性がこう言います。

「それは素晴らしい提案ですね、ミス・トリッグスさん。おそらく、ここにいる男性の誰かが、それを実現したいと思っていますよ」