そのLINEグループに入っているのは、やはりほとんどが母親である(野球チームは途中から父親も入ることが推奨された)。したがって、LINEグループにいる男性はほぼ私だけであるから、ひとりでに私がシングルファザーであることがバレる。
「池口さんとこ、離婚してお父さんが子供引き取ってるらしいよ」「あらぁ、たいへんねぇ」というママ友間でのささやきが耳元で聞こえるような気がして、離婚して早々の頃は心が痛んだ。
「ママ友とのLINEがそんなに嫌なら、パパ友を作ってLINEしたらいいのに」と言われそうである。
もっともである。
だが、どういうわけか、小学校の友達の親とのパパ友LINEはほぼ皆無である。
偏見だと言われるかもしれないが、今どき、夫婦共働きが当たり前。乳幼児の頃は母親が中心に子育てしていたとしても、小学校にあがったら、たいていは社会復帰する。パートタイマーではなく、フルタイムで働く人ももちろんいる。それなのに、習い事や学校などの保護者LINEグループに参加するのは、私の経験するかぎり、ほとんどが母親である。おかしな話ではないか。
仕事で忙しい合間にもLINEグループにメッセージはどんどん届く。遅滞なく返事を送り続けるのは、決して楽なことではない。それなのに、母親ばかりがその作業を担っている。