「ググれカス」は「そのぐらい人に聞かずにまずGoogleで調べろ」を意味するかつてのネットミームだったが、最近では使う人が少なくなった。流行語として飽きられ死語になったということもあるが、今や「ググってもわからない」ことの方が多いからとも言えるのではないか。兵庫県知事選ではネット上でデマが錯綜する前代未聞とも言える展開となり、有権者から「何が本当かわからない」が合言葉のように飛び交った。検索ではもはや「正解」には辿り着けず、むしろ騙される可能性すらある。とりあえずはこの混沌とした状況を分析してみたい。(フリーライター 鎌田和歌)
斎藤知事、まさかの再選
SNSや動画サイトを参考にした人々とは
テレビや新聞は軒並み「重い課題を突きつけられた」と神妙な論調である。11月17日に開票された兵庫県知事選で、パワハラ疑惑を突きつけられ失職した斎藤元彦前知事が返り咲くことになった。
選挙戦の前半では稲村和美元尼崎市長でほぼ確定のムードがあったため、この結果を「歴史に残る大逆転劇」と評する人もいるほどだ。
そして多くの人が語るのが、選挙後半戦の異様な熱狂と、ネット上での真偽不明な情報の拡散である。