習慣化のタイミングを見つける
チャンスは「きっかけ」の中に

博士:「あと、この話をすると『よし、午前中には勉強するぞ』とか『夜に筋トレしよう』みたいな目標を立てる人がいるんだけど、それはあまりオススメしないよ」

 博士は、レゴブロックをカチャカチャさせながら言いました。

高橋くん:「『何かの前後』になっていないからですか?」

博士:「お!飲み込みが早いね、高橋くん」

高橋くん:「おそれいります」

 褒められて嬉しそうな高橋くん。

時間帯しか決めないと失敗しやすい 10日間継続率同書より転載 拡大画像表示

博士:「重要なのは『夜』みたいな時間帯じゃなくて、『シャワーの後』みたいに行動のきっかけとなるタイミングなんだ」

 博士は補足して、それを裏づけるデータを示しました。

習慣化を作る行動をしやすいタイミング
具体的にいつがいいのか?

博士:「じゃあ、具体的なタイミングの例を紹介するよ。ただ、『楽なタイミング』はかなり人によるからあくまで参考程度にね」

高橋くん:「はい、お願いします」

 博士は箱からたくさんのレゴ人形を取り出すと、浴室や玄関の前や外、食事テーブルの横などに置きました。

 そして、次のような具体的なタイミングについて説明しました。

●起きてすぐ
●朝・晩ごはんの前後(昼は外にいて行動しづらいことが多いので避ける)
●出かける前
●通勤・通学中
●帰宅後すぐ
●シャワー・お風呂の前後
●寝る前

高橋くん:「ふむふむ。けっこういろいろありますね」

博士:「そうだね。この中で、自分の体質や目標に合ったものを選ぶといいよ。たとえば、高橋くんは見るからに早起きは苦手そうだよね」

 博士は人を見かけで判断しました。

「はい、すごく苦手です」

 高橋くんは見かけ通りの男でした。