犬山 性教育の中でも「この年齢でいいのだろうか?」と戸惑ってしまうのが、性交・避妊の方法だと思います。保護者世代は、親から教えてもらったという人はかなり少ないのではないでしょうか。
また、性行為は「学ぶもの」よりも「エッチなこと」という印象が強くこびりついている世代でもあると思うのです。とにかく、エッチなことだから興味を持つのもNGだし、口に出すのもはしたない、そんな価値観の中で私は育ちました。なので、私たち保護者世代には心理的抵抗感がかなりあると思うのです。
しかし、性行為は性病や妊娠、そして自尊心にも深く関わるもので、何も知らずに間違った知識で行ってしまうとリスクがあまりにも大きい。保護者が「恥ずかしいから」と何も教えずにいるまま、子どもが傷つくことだけは避けなければいけません。
【著者の対談相手のプロフィール】
SHELLY(タレント) 1984年生まれ、神奈川県横浜市出身。14歳でモデルデビュー以後、タレント、MCなど幅広く活躍。3人姉妹のママ。YouTubeチャンネル「SHELLYのお風呂場」にて性教育コンテンツを配信中。
父親は娘の生理と
どう向き合うべきか
稲葉可奈子 確かに父親だけだと話しづらいこともあると思いますが、母親だからといって絶対に話ができるわけではありません。親子関係によっても違いますからね。いろいろな家庭があるので、本来は学校でみんなが知る機会を持つのが理想です。
これが包括的性教育につながりますが、「生理は我慢しなくていいんだよ」「産婦人科に相談してみていいんだよ」ということも、学校で教えていただくのが一番、1人も取り残すことなく伝えられる方法だと思います。