「性産業先進国」の日本で、性教育がまともに行われないワケPhoto:123RF

ジェンダーギャップ指数が最低レベルの日本で
性教育が注目されているワケ

精液を「汚いもの」と思っていないか?
初めての生理(初経)があったとき、「怖い」とか「恥ずかしい」と思わなかったか?
マスターベーションのことを、「いけないこと」「後ろめたいこと」と思い込んでいないか?
「好き」だから、「愛している」から、「セックスする」「セックスしなくてはいけない」と考えていないか?
生理前後に体調を崩す人を「甘えている」「サボっている」と感じたことはないか?
ピル(経口避妊薬)が医師の処方箋なしで買えるようになると、女性が性に奔放になると思っていないか?
子どもに「赤ちゃんってどこから来たの?」と聞かれて、焦ったことはないか?
インサート(挿入)やオーガズムがないと、「セックスをする意味がない」と考えていないか?

 世界経済フォーラム(WEF)が国別に男女格差を数値化した「ジェンダーギャップ指数2021」は、調査対象となった156カ国中、日本は120位だった。その一方近年、性教育が注目されている。性教育に関する書籍が数多く出版、ネットではSNSやYouTubeなどを中心に性教育が取り上げられ、リアル・ネット双方で見聞きする機会が増えている。

 おそらく、「このままではまずい」「性教育は必要だ」と考える人が増えているからだろう。しかし、未成年の子どもならともかく、成人している大人であれば、「今さら性教育なんて」と思う人もいるかもしれない。そんな人は、冒頭の文章を読み返してほしい。1つでも当てはまったなら、今からでも性教育を受けておいて損はない。なぜなら、知っておいたほうが絶対「おトク」だからだ。

 だが、私たち大人には、性教育を受ける機会がない。そんな大人たちに向けて、性の分野に詳しいさまざまな専門家から、性に関する正しい知識を学ぶ。

 それがこの連載、「100倍明るい家族計画」のテーマだ。