「エロくて恥ずかしい」性教育“10歳の壁”をどう乗り越える?→3人姉妹を育てる有名タレントが教える具体的な対処法写真はイメージです Photo:PIXTA

性教育には「10歳の壁」なる言葉がある。それくらいの年代から、性について「聞いてはいけないこと」と思う子が増えるそう。ただ、親も子どもへの性教育は難しいと感じているのが本音だ。今回はイラストエッセイストの犬山紙子氏が、性教育について対談した様子をお届けする。本稿は、犬山紙子『女の子に生まれたこと、後悔してほしくないから』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を抜粋・編集したものです。

性教育とは親と子で
「ずっと続く対話」

 性教育の「10歳の壁」を聞いたことがありますか?

 小学5年生あたりから性について「エロくて恥ずかしい、聞いてはいけないこと」と思う子が増えるそうです。

 性教育といえば、保護者世代は「学校の授業で数回、受け身の形で習う」という形式を思い浮かべます。だから、「さあ、性教育をしますよ!」と1回ですべてを伝えて終わり、という形を想像してしまいがち。でも、それで本当に伝わるのか疑問です。

 どうやって性教育を始め、進めていけばいいのでしょうか。

SHELLY 性教育は1回の授業や会話じゃなくて、ずっと続くカンバセーション(対話)です。そのときそのときの子どもの疑問に、常に向き合ってあげることが大切。

 子どもから性に関することを聞かれると困ってドギマギしてしまうかもしれませんが、それはまたとないチャンス。次第に保護者に聞いてくれなくなることも多いので、保護者に聞いてくれるのは大ラッキーチャンスです!

 そこで「今忙しいから」「お父さんに聞きなさい」などと言ってごまかすと、子どもは「お母さんはそういう話をするのが嫌なんだ」と学んでしまいます。子どもが持った好奇心を絶対に笑わない、絶対にいじらない。必ず真剣に向き合ってあげること。

 もし突然質問されて困ったら、「ごめん、今わからないから調べておくね。調べたら、もう一度お話しよう」と、一旦ポーズする。そして大事なのは、必ずそこに戻ること。聞かれなくなったからまあいいやと放置すると、子どもは「あ、やっぱりあの話ってしちゃいけなかったんだ」と思います。だから、「この間言ってたやつってさ、今話せる?」とこちらから言うことが重要です。

親に聞けないことを聞ける
「ナナメの関係」を作ろう

SHELLY 年齢が上がるにつれ、保護者を頼らなくなるんですよね。子ども自身がインターネットや友達、先輩から得る情報は、正しいかわかりません。だから、確実な情報をしっかり伝えるためにも、普段から性の話をしていいんだよという姿勢を保護者が見せるんです。