クラファン初挑戦でアイドルとのコラボ商品誕生!?老舗和菓子屋が起こしたTwitterドリームの奇跡古田憲司 著『鯱もなかの逆襲』(ワン・パブリッシング)
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 ただ、どれだけ周りが盛り上がっても、最終的には対局者本人が選ぶもの。選ばれたかどうかの連絡を待つのみです。

 そして対局当日の朝、朗報が届きました。見事、勝負おやつに「ケロトッツォ&鯱もなか」が選ばれたのです!! この知らせを受けて、Twitterはお祭り騒ぎ。僕も一緒に喜びのツイートをし続けました。

 対局の当日、会場周辺には将棋ファンの方々が集まっており、万松寺からの帰り道に、青柳総本家でケロトッツォを購入し、その足で「鯱もなか」を買いに来てくれる人が続出。徒歩20分ほどの距離ですが、大須を観光しがてらたくさんのお客様にご来店いただき、その日の売上はいつもの3倍以上を記録しました。

 こうして、「将棋タイトル戦の勝負おやつに選ばれた」という肩書きが加わり、「鯱もなか」はまたひとつレベルアップを果たしました。

『クローズアップ現代』に“推し活”テーマで出演

 アイドルとのコラボや棋聖戦の勝負おやつ大抜擢など、数々の奇跡を巻き起こしていた最中、なんとNHKの番組『クローズアップ現代』に取り上げられるといううれしい出来事が起こりました

 その回のテーマは「まだまだ拡大中! 推し活パワーが社会を変える」。ネットで検索してうちの店を見つけてくれた番組スタッフの方から、お電話をいただいたことがきっかけです。

 まだリサーチ中で、放送されるかどうかわからないけれど……、とのことだったので、なんとかこのチャンスの神様の前髪をつかみたい! と、その段階でアピールできることをすべてプレゼンしました。

 突然の連絡だったので特に資料など用意できませんでしたが、頭の中にはいつでも「鯱もなか」のPRができるように情報がすべてインプットされています。これも、僕にとっての大切な準備のひとつ。スタッフの方も、まさかそこまで詳細な話が聞けると思わなかったようで、すぐに社内に話を持って行ってくださることに。

 結果、見事採用されて、放送で取り上げていただけることになりました。「アイドル推し」がいつのまにか「もなか推し」になり、さらに全国に広がっていく様子を「推し活は別の推し活にも発展する」という内容にまとめてくれたのです。

 時間にして6分弱。放送中と直後には「鯱もなか」がTwitterの日本のトレンドワードにランクインし、「鯱もなか」のファンの方はもちろん、番組内で取り上げられたアイドルのファンの方々も皆さんツイートで盛り上げてくださいました。

 またひとつ、奇跡が生まれた瞬間でした。