世界初!「ドラゴンボール」のテーマパークがサウジアラビアに誕生する仰天理由…意外なキーパーソンは?ドラゴンボールオフィシャルサイト (c)バード・スタジオ/集英社・東映アニメーション

 こうした背景から、サウジアラビアの公共投資基金の投資会社キディヤ・インベストメント・カンパニーが、日本の東映アニメーションと戦略的パートナーシップを締結し、ドラゴンボールのテーマパークを建設することになったというわけです。

 では、どんなテーマパークになりそうなのでしょうか。オフィシャルサイトによると、50万平米超の面積に、7つのエリアで構成。「カメハウス」「カプセルコーポレーション」「ビルスの星」など、作品を象徴するさまざまな建物を再現するそうです。※公式イメージスケッチは最終ページで紹介

 アトラクションは5つの画期的なライドを含め合計30以上を想定とのこと。ランドマークとしてパーク中央に全高約70メートルの「神龍」を設けて、その内部を通り抜ける大型ジェットコースターも建設予定だそうです。

世界のテーマパーク産業が
「日本のIPで稼ぐ」時代へ

 さて、ここからは、ビジネスやおカネの話をしていきましょう。日本発のエンタメ・コンテンツが海外でも人気というニュースは、もはや定番化してきました。近年は、こうしたコンテンツを「IP」(Intellectual Property、知的財産)と総称し、より稼ぐチャンスにつなげようとする力学が働いています。

 このドラゴンボールのテーマパークは、総事業費がいくらで、集英社や東映アニメーションをはじめとした関係各所はどれくらいのロイヤルティー(著作権使用料)が得られるのかといった詳細は明らかにされていません。しかし、いずれにしても相当なおカネが動くことになるのではないでしょうか。

 そこで、25年から30年くらいにかけて、世界のテーマパーク産業における重要なキーワードを提示するならば、「日本のIPで稼ぐ」が挙げられるでしょう。

USJが先駆けで大成功!
IPが最強コンテンツなワケ

 日本のIPをテーマパークに導入して大成功したのが、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)です。サンリオの「ハローキティ」を手始めに、数々の非・ユニバーサルIPを導入したことで、世界のどこにもない、唯一無二のテーマパークに変貌できました。

 これまで導入した日本IPを列挙してみましょう。「エヴァンゲリオン」「進撃の巨人」「バイオハザード」「モンスターハンター」「妖怪ウォッチ」「デスノート」「ワンピース」「ドラゴンボール」「銀魂」「ゴジラ」「名探偵コナン」「美少女戦士セーラームーン」「ファイナルファンタジー」「ルパン三世」「ドラえもん」「鬼滅の刃」「呪術廻戦」……挙げればきりがないですね。