ジミー・カーター氏は善良な男だった。ただ大統領になるタイミングが悪かった。カーター氏は優柔不断や迷いによって問題を悪化させた大統領なのか、あるいはその激動の4年間は、既に種がまかれ、逃れようもなかった混乱の時代に足を取られただけなのか。それは歴史書が判断すべき問題だ。いずれにしても今月29日に死去したカーター氏は極めて重要な大統領として記憶されるべきだ。再選に失敗した頃に思われていたよりも偉大な存在だった。1981年に政界を去った後、その人物像や任期の4年間は、次々に押し寄せた危機――エネルギー不足、ガソリンを買うための行列、経済を阻害するインフレ、金利高騰、ニカラグアでの左派による政権奪取、ソ連のアフガニスタン侵攻、在イラン米大使館人質事件――との関連で語られることが多かった。
カーター氏、捉えがたいほど大きな影響力
アウトサイダーが勝つ可能性を示し、レーガン、トランプ両氏に道を開いた
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