全国の254の信用金庫を、独自の3条件7指標で格付けし、ランキングを作成した。中堅・中小企業を支え、地域経済の“縁の下の力持ち”として頼れる信金はどこか。特集『新・銀行サバイバル メガバンク 地銀 信金・信組』の#27では、信用金庫「業績浮上力」ランキング全国版をお届けする。(ダイヤモンド編集部副編集長 片田江康男)
金利上昇で格差拡大!
信用金庫「業績浮上力」ランキング
中小企業を主な顧客とする信用金庫。意外と知られていないが、信金は営業地域に制限が設けられており、株式会社であるメガバンクや地方銀行と違って、営利を追求することは求められていない。
その代わり、地域の中小企業にどこまでも寄り添い、縁の下の力持ちとして、資金面で支える使命を負っている。
そこでダイヤモンド編集部は、縁の下で支えられるだけの力と気概があるのかを評価するため、全国の信金を対象に「QUICK Finer Compass」から財務データを取得。3条件7指標を設定し、点数化してランキングを作成した。
3条件とは(1)収益力・効率性(2)財務の健全性(3)地域密着度・融資積極性である。中でも、とりわけ本特集では、条件(1)を重視した。
日本銀行による政策変更で本格的に金利のある世界へ突入したことは、金融機関にとって収益力と効率性を改善させる大きなチャンスだ。先述した使命を果たすには、自らも収益を上げ、体力を維持・増強しなければならない。そこで、金融政策の変更前後でコア業務純益(投資信託解約損益を除く)をどれだけ伸ばすことができたかを指標に採用した。
次ページで全国254の信用金庫のランキングをお届けする。果たして上位にランクインした“付き合うべき信用金庫”の顔触れとは?