あるいは、機嫌の良い時はなんでも「それいいね」と肯定的なのに、機嫌が悪いと「それの何が面白いの?」と否定的になる人も、もちろんまわりから人が離れていきます。
「心理的安全性」という言葉を知っているでしょうか?心理的安全性とは、自分の意見や気持ちを安心して表現できる状態を指します。自分の意見や気持ちに対するリアクションがいつもコロコロ変わるような相手に対しては、その都度何が「YES」で何が「NO」なのか、何が「GO」で何が「NG」なのかをいちいち考えなければならないので、非常にストレスがかかります。自分の意見や気持ちを安心して表現することができません。
「私はこういう人間である」
自己開示することの効果
生身の人間である以上、もちろん機嫌の良い時もあれば悪い時もあります。しかし、わかりやすい人、つまり一貫性のある人間になるためには、そういった機嫌の良し悪しを態度で示さないことが大事です。
それでも、知らず知らずのうちにまわりに察知されてしまうことはあります。そうした場合を想定して、日頃から積極的に自己開示することをおすすめします。「私はこう考えている」「私は今こういう状況である」「私はこのように考えるくせがある」などなど、とにかく自分自身が何を考え、どのような性格の人間なのかを、周囲に積極的に伝えるのです。
そうすれば、ネガティブな状態が相手に伝わってしまっても、「あ、この人は普段はこうではないから、何か事情があるに違いない」と理解し、安心してくれます。チャーミングでいることと同じですね。自分自身のイメージを予めまわりの人たちに刷り込ませるというわけです。
安心感を与える人のまわりに、人や情報は集まってきます。上司や部下に対しても、プライベートの友人やパートナーに対しても同じです。つねに相手に顔色をうかがわせない人間になりましょう。
厄介そうな人から攻略し
障壁をいち早く取り除く
自分を理解し、他人を理解し、積極的に受け入れる。NGな人をつくらず、つねにチャーミングでいて不機嫌さを表に出さず、郷に入れば郷に従う。そんなふうに努力をしても、自分にとって「めんどうくさい人」や「厄介そうな人」というのは、少なからず現れるものです。
転職したり、人事異動で部署が代わった場合をイメージしてみてください。そういう人と徹底的に距離を置いたらどうなるでしょうか?自分の信頼を盤石にしてからアプローチすべきでしょうか?いいえ、「めんどうくさい人」「厄介そうな人」から攻略すべきです。