その証拠に、スポーツ界でもビジネス界でも、超一流の人物には「あいさつ」や「言葉遣い」を大変重要視している人が多いものです。きっとそういう人たちは、一事が万事であり、スポーツや仕事などで自分のパフォーマンスを調子よくキープしていくには、あいさつや言葉遣いなどの身近な生活の細部に神経を注ぐことが大切だということを知り抜いているのでしょう。
ていねいな敬語は
「よい行いの第一歩」
そういえば、サッカー界のレジェンド、キングカズこと三浦知良選手は、どんなに年下であろうとも、チームの仲間や友人に対して敬語を使うそうです。カズ選手は50代も後半となり、クラブチームの若手選手とは親子ほども年が離れているはず。そういう相手に対しても、尊敬の気持ちを忘れることなく、敬語を使ったていねいな言葉遣いで話しているのだと言います。
このように、日常生活の中の見過ごしがちな部分やおろそかになりがちな部分にもきちんと気にかけて、そこに“温かい血を通わせていく姿勢”こそ、超一流の証しなのです。
あいさつの仕方を変えたり言葉遣いをていねいに変えたりするくらいであれば、「よい行いの第一歩」として、誰でも手軽に実践することができます。
たとえば、朝、オフィスに出社した際にいつもぶすっとした顔で「おはよう」と言うだけだったのを、明るくはきはきとした声で「おはようございます!」と言うようにするだけでも、日々の気分や調子は大きく違ってくるでしょう。
また、部下や後輩に何かの用事を頼む際に、「○○君、○○をやっておいて」と言っていたのを、「○○さん、すみませんが○○をお願いできますか」とすれば、それだけで社内での好感度や信頼度が大きくアップするはずです。
このように、「自分を律して変えられる行動」は、生活の身近な部分にたくさんあるもの。そして、こういう「ちょっとした行動の変化」がきっかけとなって、その後の人生がダイナミックに変わっていくことだって決して少なくはないのです。