ドナルド・トランプ米大統領がロシアを外交的に受け入れ、ウクライナへの軍事援助を打ち切ると脅したことで、欧州の同盟諸国は、米国がもはや欧州大陸防衛に積極的ではないかもしれないとの警戒感を抱いている。しかし、トランプ氏のロシアに対する姿勢は、米国が以前から掲げてきた目標に向かって前進しているように見える。その目標とは、欧州諸国を揺さぶって自国の防衛により多くの資金を使わせることだ。英政府は25日、冷戦後最大の軍事費増額を発表した。ドイツでは次期政権が、大幅な軍事力増強に向けた資金確保のために憲法上の借り入れ制限規則を緩和する方策を検討している。デンマークは先週、軍への支出を増やすと表明し、首相が国防相に「(兵器を)買って、買って、買いまくれ」と促した。