滝沢 昔から西堀は「キッチンカーのカレー屋をやろう」って。いつも楽屋でそんな話してた。
西堀 弁当は盛り付けなきゃいけないけど、カレーは注げば終わりだし。カレーだったらブーブー言うやついないでしょ、とか思って。カレー屋ばっかり考えてた。カレー全然好きじゃないけど。
セカンドチャンス期
――22年12月には、第1回となる『THE SECOND』のエントリーが始まります。
西堀 マネジャーの田中(祐士)が応募したんだよ。2人とも全然出る気がなくて。僕が副鼻腔炎の手術を予定していて、ちょうど入院する日が、3日しかない予選の1日にぶつかってたから、「今回は見送ろう」って言ったくらい。それで滝沢に「悪い、来年でいいか?」って聞いたら、「いいよ」って(笑)。
でも、タイミングよく行けるぞってなっちゃって、入院の前日に予選に出たんです。僕は手術のことで頭がいっぱいだし、滝沢もゴミのことしか考えてない。茅場町の東京証券会館ホールだったんだけど、もうすごくリラックスした状態でできて。
みんなやっぱり、緊張しているんです。キャリアが長いからこその部分もあって。我々は出ていって2分ぐらい適当にしゃべるわ、あることないこと言うわで、漫才の質が周りと全然違った。
滝沢 それで通過して、ベスト32に残れたんです。
2023年5月20日を境に人生が変わった
西堀 だから、田中がエントリーしたってことが最大のファインプレー。もし出ていなかったら、勝つことも負けることもなかったわけで。事務所の人間は、全員ビビってました。「15年前のネタをやってる」って。何も、1ミリも成長してないじゃないって(笑)。
そもそも勝てると思ってないから、「開幕戦ノックアウトステージ32→16」でガクテンソクを倒した時に「大金星だ」と思いました。土田(晃之)さんに、次の「ノックアウトステージ16→8」ではランジャタイと対戦すると報告したら、「よく頑張ったよ」って言われましたから。
さすがに今をときめくランジャタイには勝てないだろうって。そこでも勝って、グランプリファイナルへの出場が決まったんだけど、その時もまだピンと来てなかった。
滝沢 生放送されるっていうので、子どもがすごく喜んだんだよ。
西堀 滝沢の家では、子どもと友達がテレビの前でそろって見ているから、「よし、1回戦だけ勝とう」って言って、金属バットに勝った。役割は果たしたと思ったら、なんかの拍子で三四郎にも勝っちゃった。それで、決勝戦ではギャロップと対戦して、大差で負けて恥かいたんですけど(笑)。